宇宙的視座 池田壮志の公式ブログ

彼女の今年発売の『RadicalCandor』（St. Martins Press刊）はニューヨーク・タイムズやウォールストリート・ジャーナルのベストセラーになりました！

組織にいると必ず必要になってくるフィードバック

彼女の本「RadicalCandor(恐れなき告白)」では、それをすることでフィードバックを上げるのが楽になる！そんな方法を伝えています。

スコットが昔上司に叱られた時のこと。まだグーグルに入社したての頃、創業者ら経営陣の前でプレゼンする機会がありました。当時、彼女はGoogle AdSense（広告配信サービス）のオンラインセールス＆オペレーションの責任者でした。発表を終えたとき、彼女はプレゼンの大成功を確信していました。なぜならAdSenseのユーザー数が信じられないくらい伸びていたからです。

しかし会議室を出ようとすると、上司のシェリル・サンドバーグが「一緒に部屋まで歩きましょう」と言ったのです。

シェリルは彼女のプレゼンのどこが良かったかを一通り述べ、こう言います。「あなた、自分で『えーっと』が口癖なのを自覚している？」

彼女は胸をなでおろしました。些細な問題だったからです。ですが、軽く受け流そうとする彼女に、シェリルはこう告げたのです。「あなたが3単語ごとに『えーっと』と言うのは、すごくバカに見えるわ」

このことを他の人に話したら、「シェリルはいじわるだ」という人もいました。でも彼女は、シェリルが正直に話してくれて心から感謝しているといっています。

その後、彼女はスピーチコーチのもとに通って、話し方を矯正することになりました。そしてそれまで、自分の言語障害に気づかずに人前で長年プレゼンしてきたことに気づき、恥ずかしく思ったそうです。

この件がきっかけで、彼女はなぜシェリルはほかの人ができないフィードバックを、効果的に、しかも自然にあげられるのか。ということを考えに考えてフィードバックの方法を考案したそうです。

それが下図です。

図の縦軸は「思いやり(Care Personally)」の強さ
社会に出ると、多くの人が自分の感情を押し殺すことによって目の前の仕事を終わらせることに優先してしまい、同僚まで気が回らなくなってしまいます。
そのための思いやりの大切さ

そして、横軸は対決姿勢(Callenge directly)の強さを表しています。
相手に嫌われることをいとわない度胸ともいうべきでしょうか
コリンパウエル元米国務大臣は「リーダーシップとは人を怒らせるのをためらわないこと」と言っているように、私たちが学んできた「相手を怒らせてはいけない」という既成概念は取り払う必要があります。

それは、相手に正直に言うことでそれが相手にとって成長するチャンスであるからです。

この思いやりと対決姿勢をあわせもつことが真のフィードバックです。

フレームワークを見ていくと、
一番悪いのは
「巧みな偽り」：思いやりがないうえに、正直に言わないタイプ

続いて、
「破壊的な共感」：他人のことを心配しても、正直に言わないタイプ

最もマシなのは
「不快な攻撃」：正直に言うが、相手のことを本当には考えてないタイプ
これは、周りからは嫌われますが、相手の欠点をきちんと指摘しているのでマシということになります。

このように、誰かを怒りたくなった時や、真剣なフィードバックをしたいとき

この方法を思い出してはいかがでしょうか。